オールスター競輪2026・松山決勝|犬伏湧也が番手まくりでGI初制覇【結果・回顧】

第69回オールスター競輪2026(松山)S級決勝の結果と回顧。犬伏湧也が番手まくりでGI初制覇、2着吉田拓矢・3着守澤太志、三連単9-5-8は13,140円の万車券決着。決勝前インタビューの伏線から万車券の読み方まで、次の予想に活かせる視点で振り返ります。
第69回オールスター競輪の決勝が、8月16日に松山競輪場で行われた。勝ったのは9番車・犬伏湧也(徳島)。地元四国の期待を背負い、8度目のGI決勝でついにつかんだ初タイトルだ。三連単9-5-8は13,140円と、人気を裏切る万車券決着。この記事では、決勝の中身を着順・配当から振り返り、直前インタビューが示していた"伏線"と、荒れた並びをどう読めばよかったのかまで、次の車券に活かせる形で回顧する。
決勝結果|犬伏湧也がGI初制覇、9-5-8で万車券
まずは決着から。最終2センターからの攻防を制したのは、番手発進の犬伏だった。
| 着 | 車番 | 選手名 | 登録地 | 期別 | 決まり手 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 9 | 犬伏湧也 | 徳島 | 119期 | 捲り |
| 2着 | 5 | 吉田拓矢 | 茨城 | 107期 | 捲り追込 |
| 3着 | 8 | 守澤太志 | 秋田 | 96期 | — |
車券の払戻は次のとおり。人気の中心が沈み、上位人気で買っていた人には厳しい決着になった。
| 賭式 | 目 | 払戻 |
|---|---|---|
| 三連単 | 9→5→8 | 13,140円 |
| 二車単 | 9→5 | 1,530円 |
| 二車複 | 5-9 | 970円 |
| 枠単 | 6→4 | 540円 |
三連単は44番人気での決着。俗にいう"万車券"で、堅く収まりそうな顔ぶれに見えても、決勝はこれだから面白い。
レース回顧|主導権は眞杉、決めたのは番手の犬伏
展開を追ってみる。前でレースを作ったのは2番車・眞杉匠(栃木)。ファン投票1位の意地で、自分から主導権を取りにいった。栃茨のラインが前を固め、四国勢がそれを追う構図でレースは動いた。
勝負どころは最終ホーム過ぎ。四国の先頭を切っていた1番車・石原颯が最終2コーナーから発進をうかがったが、これがひと伸びを欠いた。石原の番手にいた犬伏は、その一瞬を見逃さない。詰まりかけた脚を自分の脚に切り替え、番手から一気にまくり上げた。
追ったのが5番車・吉田拓矢だ。眞杉マークから番手まくりに転じ、ゴール前で犬伏に迫る。並びかけたかに見えたが、最後は犬伏が半車押し切った。3着には後方待機からじわりと位置を上げた守澤が入り、上位人気で本命視されていた選手が軒並み着外に沈む波乱となった。
直前インタビューに"伏線"はあった
面白いのは、決勝直前の選手コメントを読み返すと、この結末の芽がちゃんと見えていたことだ。決勝に進んだ9名それぞれの、レース前の肉声を車番順に振り返る。並びの意図と、勝負にかける温度がにじむ。
まずは決勝に進んだ9名を一望しておこう。左右にスワイプすると、松山の大会背景の前に立つ各選手の表情が確認できる。
そのうえで、レース前の肉声を車番順に。並びの意図と、勝負にかける温度がにじむ。
1番車・石原颯僕は、もう自力でやります。並びは、他の人に聞いてください。だけどスタートは遅いし、1番車はいらなかった(笑)
2番車・眞杉匠自力。前でやる理由ですか? ファン投票を1位で選んでもらえたし、自分らしく走りたかったから。準決は杉浦さんのおかげだし、四国の並びも聞きました
3番車・古性優作単騎で自力自在に。準決のレースはマイナス100点。ただ、感覚自体は良いと思う。ギヤ比でなく、ギヤを上げて行きたい(笑)
4番車・松本貴治四国結束で3番手。犬伏君が並びたいと言ったし、2人ともに世話になっているので。地元のビッグでファンの声援が力になっている
5番車・吉田拓矢眞杉君。前後は彼に決めてもらった。僕は、どっちでも良いと思っていたので。ドリームの落車で納得いく走りができていないけど、気持ちで頑張りたい
6番車・佐々木豪四国結束で4番手。別の選択肢はなかったし、4番手で良いと思っていた。地元のビッグだけど気負わず冷静に走れています
7番車・清水裕友単騎で。四国がイレギュラーの並びになった時だけ、もう1回、聞きに来てください。自分の手応えは悪くなかったが、石原君が化け物だから、差すことができなかった(笑)
8番車・守澤太志どっちが前でも栃茨勢の後ろへ。オールスターは相性の良い大会で、これで5度目ぐらいの優出。最近、目立っていないけど、こんなこともあるんですね
9番車・犬伏湧也石原君の番手へ。高知のサマーナイトの決勝も行ってもらっている。地元の2人が了解してくれれば、番手を回りたいと思っていた。チャンスのある位置だが狙われる可能性もあるし、責任を持って走りたい
読み返すと、伏線はいたるところにあった。犬伏は「チャンスのある位置だが狙われる可能性もある」と、自分のポジションの妙味とリスクをはっきり言語化していた。石原の番手=ラインの2番手は、先行が決まれば差し、不発ならまくりに切り替えられる、勝機と隣り合わせの場所だ。前を担う石原が「自力でやる」と宣言し、四国が松本・佐々木で結束して後ろを固めた——この並びが決まった時点で、犬伏が主役になる筋書きは十分にあり得た。狙われるリスクを承知で番手を選び、それを完璧に活かしきった。コメントの熱量と結果が、きれいに一本の線でつながっている。
犬伏湧也のGI初制覇が持つ意味
犬伏にとって、これがGI初タイトル。しかも8度目のGI決勝での戴冠というから、悲願という言葉がふさわしい。徳島の若手として自力で押し上げてきた選手が、地元四国のビッグで結果を出した意味は大きい。
四国勢のGI優勝は、犬伏の師匠でもある小倉竜二が制した2006年競輪祭以来、実に20年ぶり。師弟の物語という点でも記憶に残る一勝になった。優勝によって、年末の頂上決戦・KEIRINグランプリ2026(いわき平)への出場権も手にしている(賞金・出場条件など詳細は公式発表を確認)。
万車券9-5-8をどう読めばよかったか
「終わってから言うのは簡単」と承知のうえで、次に活かすために振り返っておきたい。この決勝、荒れる要素は並びの段階でそろっていた。
ひとつは、自力型が複数散っていたこと。石原・眞杉・古性・吉田・犬伏と、自分で動ける選手が多く、主導権争いが激しくなれば前が総崩れになりやすい。もうひとつは、番手が強力だったこと。石原番手の犬伏、眞杉マークの吉田と、番手からでも勝ち切れる脚を持つ選手が2番手に構えていた。
この2つが重なると、「先行選手がそのまま押し切る本命決着」より、「先行が飛んで番手勢が上位を独占する波乱」の確率が上がる。実際、決着は番手発進の犬伏と番手まくりの吉田によるワンツー。9-5という二車単の並びは、番手の強さを評価していれば十分に射程内だった。
表で整理すると、狙いどころはこうなる。
| 着眼点 | 読み | 車券への落とし込み |
|---|---|---|
| 自力型が多い | 主導権争いで前が消耗・総崩れの可能性 | 先行一辺倒の本命を軸にしすぎない |
| 番手が強力 | 先行不発でも番手が勝ち切れる | 強い番手選手を軸・相手に厚めに |
| ファン投票上位=人気 | 人気と着順は必ずしも一致しない | 人気薄の実力者を押さえで一枚 |
もちろん結果論の面はある。それでも「先行有利」と決めつけず、番手の実力とラインの厚みを評価する——この基本を徹底できていたかどうかで、万車券に手が届いたかが分かれた。予想の考え方は競輪予想術(攻略)の記事一覧でも掘り下げている。
松山バンクという舞台も味方した
決着の背景には、会場である松山競輪場の特性もある。松山は1周400mでみなし直線が長め、カントもしっかりついたバンクで、最終直線でのまくり・まくり差しが届きやすい。先行がすんなり駆けても、後ろから仕掛ける脚があれば逆転の余地が残る。
犬伏の番手まくり、吉田の番手まくり追込——どちらも「直線で差せる」松山だからこそ、より決まりやすかった側面がある。会場ごとのバンク特性を頭に入れておくと、同じ並びでも「ここは番手が有利」「ここは逃げ切りやすい」と、狙いの精度が上がる。松山の詳しい攻略は松山競輪場の予想・攻略ガイドにまとめている。開催中のレース結果や払戻は本日のレース・払戻でも確認できる。
まとめ|この決勝が教えてくれた3つのこと
最後に、第69回オールスター決勝の要点を3つに絞る。
- 勝ったのは番手発進の犬伏湧也。石原の仕掛けが不発になった一瞬で自力に切り替え、GI初制覇。番手の判断力と実力がそのまま結果になった。
- 9-5-8で13,140円の万車券。自力型が多く番手が強い並びは、先行本命の一点狙いより波乱を警戒するのが正解だった。
- 松山は直線で差せるバンク。会場特性を織り込めば、「まくり・まくり差しが届く」前提で相手を広げられた。
大舞台の決勝は、当てても外しても記憶に残る。あなたなら、この並びから何を軸に組み立てただろうか。次のGIでは、番手の強さとバンク特性を一度立ち止まって見比べてみてほしい。開催前の見どころはオールスター競輪2026の見どころ・予想のコツでも整理している。
よくある質問(オールスター競輪2026決勝)
Q. オールスター競輪とはどんな大会?
ファン投票で出場選手が選ばれるGIレースです。年間のビッグレースのひとつで、第69回となる2026年は松山競輪場で開催されました。ファンが選んだ人気選手が顔をそろえるため、決勝は毎年注目度が高くなります。日程・出場選手など最新情報はKEIRIN.JPや主催競輪場の公式発表を確認してください。
Q. 三連単9-5-8の13,140円は高配当なの?
三連単としては44番人気での決着で、いわゆる「万車券」にあたります。上位人気で本命視された選手が着外に沈んだため、堅く収まりそうな顔ぶれに見えても波乱決着となりました。自力型が多く番手が強い並びは、こうした荒れ方が起こりやすい典型です。
Q. 犬伏湧也は次にどのレースへ?
優勝によって年末のKEIRINグランプリ2026(いわき平)への出場権を得たと報じられています。ただし賞金順位や出場条件は変動しうるため、確定情報は公式発表でご確認ください。
予想サイトを参考にするなら、的中実績が検証可能か、料金や運営情報が明示されているかまで見極めること。大舞台で熱くなっているときほど、冷静な目を持っておきたい。編集部が根拠付きで選んだ優良な競輪予想サイトは、下のボタンからチェックできる。















